日々雑録
☆彫りあがりました★76「麗しの総白檀・日蓮聖人像」
彫りあがりました。
今回は総白檀です。
檀像がカウントダウンに入っている中、
本躰と台座ともに白檀材で仕上げる「総白檀」が現実に。
2020年に白檀の木取りをし、
その後に、残りの丸太も切ることになり、
その時に座像1寸5分がとれる端材が出ました。
それと、これまで確保していた小さな端材を調べますと、
光背の必要のない日蓮聖人像であれば、
本躰と台座(礼盤)共に白檀で作れることに。
ちなみに端材端材といいましても、老山白檀の良材です。
海外製品のことはわかりませんが、
当たり前のように白檀でという時代は過ぎ去り、
また、海外製(中国製)のおかげで、白檀の木像があまりに出回り過ぎました。
その辺りとは、我々が製作するのは、似て非なるものと考えております。
こちらは、完成した礼盤をばらした画像。
海外製のように接着剤でガチガチに固めるのではなく、
ミゾ、ホゾ、ダボ等で、きっちりと固定出来るようにしています。
また、接合部には、双方にミゾを作り、
サネと呼ばれる薄板を挿入して接合。より強度を高めています。
そして、このミゾには格狭間(こうざま)と呼ばれる板が嵌まります。
四隅に束(つか)と呼ばれる短い柱が嵌まり、
その束にもミゾがあり、こちらに板が嵌まります。
ただただ、重ねて、
ただただ、接着しているものとは違うわけです。
もちろん、全体のバランスや、面取り、鷹の羽のラインなんかも
見て頂けると嬉しい限り。
・・白檀で台座を作ることが、ほんと稀で、少し熱くなりすぎました。
それでは、日蓮さんも観て頂きましょう。
くるっと一周。
座像1寸5分というてますが、像高で1寸8分。
画像で見る限り、その小ささを感じさせません。
とは、いいましても、
高さ60㎝ある上置き仏壇に安置してみますと、
全く問題なく。
上置き仏壇には丁度良いサイズです。
こちらは、受注製作ではないので、
しばらくは、ご縁があるのを待つことにします。
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