日々雑録
モノづくりの現場から13「木地師の工房から」
2021/01/14(木)
モノづくりの現場から
木地師の工房から。
ただいま、説相箱の木地を製作中です。
説相箱といえば、金具や蒔絵などで加飾するものの
木地は比較的、ないがしろにされることが多いように思います。
接合してしまえば、わからないからなんでしょうが、
長年使用していただくのであれば、今回のような構造が間違いないです。
箱を組むのに45度同士で接合するわけですが、
組んだ状態から、解体しますと、
このような継手になっています。
この継手は、隠し蟻組み継ぎ(かくしありぐみつぎ)と呼ばれます。
四方の接合をこのアリ組みで接合すれば、
将来、接着材の接着力がなくなっても、木地が離れることはありません。
45度の断面に台形の凹凸を、カンナやノミを使って製作します。
材は、尾州桧。
最高級の説相箱を製作中です。