日々雑録
ブツネタ342 「別製木瓜厨子★完成☆」
完成しました☆
オリジナリティ満載の厨子。
この形状に決まるまでに、何度も図面を描き直しました。
置かれるスペースに制限があり、その枠の中でクリアできる厨子となると、
形状にも限度があり、
そうなると、なかなかしっくりくる形状の厨子をご提案できずにいました。
そこで視点を変え、自分が作りたい厨子をご提案してみますと、
気に入って頂き、すぐさま製作させて頂く運びとなりました。
長くなりました。早速完成を見て頂きましょう。
仕様を箇条書きしますと、こんな感じです。
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別製木瓜厨子 猫足型
4枚扉 軸回し式
姫小松、尾州桧材使用
内部は、青漆蝋色研ぎ出し仕上げ
外部は、本漆変わり塗り研ぎ出し仕上げ
床板には、紗綾型彫り、消粉蒔き
幕板には、繧繝彩色及び金泥彩色入
銅地毛彫り金具打ち
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お堂内の雰囲気に合うように、外部の漆は艶を消し、
変わり塗りによる珍しい風合い。
内部は青漆を塗り上げ、蝋色研ぎ出し仕上げとし、
全体的に渋い仕上がりに。
床板の紗綾型の彫刻には消粉(金粉)を蒔き、
箔場が少ない中でのポイントとなるようにしました。
あと、特筆すべきなのが、
青漆と変わり塗りの自称「ハーフ&ハーフ」
過去にもブログで取り上げました。
ブツネタ174 「木瓜厨子とハーフ&ハーフ」
軸廻し式にすると、
どうしても胴と扉に隙間が出来ます。
ですから、胴の厚み部分を例えば、全て青漆にしてしまうと、
扉を閉めた時に、外部は黒の変わり塗りですが、
厚み部分の青漆が見えてしまいます。
ですが、
★ハーフ&ハーフ★で、
胴の厚み、軸廻しとなる扉の厚み部分を塗り分ける★
細かく言えば今回は、青漆6:変わり塗り4 でしょうか・・。
この通り、いい感じで黒一色。
満足な仕上がりになりました☆
完成まではコチラ
ブツネタ325 「別製木瓜厨子★木地完成」
ブツネタ339 「別製木瓜厨子★もうすぐ完成」