日々雑録

仏像修理のハ・ナ・シ5『熊谷蓮生像/現状維持修復⑤』(全5回)

2007/10/30(火) 仏像修理の話
前回より続き…


修復前(写真上)と修復後の写真です。前項までの工程を読んで下されば、

修復に相当な時間がかかるものだとご理解頂けたのではないでしょうか。


vol.1で修復方法は、『復元修復』『現状維持修復』のふたつに大別できる

と申しましたが、様々な状況により、修復内容は複雑なものになってきます。

その要因として、まずは「施主のご意向」が挙げられます。

『現状維持修復』と『復元修復』の修復方法では、全く趣旨が違います。

双方共、理念に基づいた正しい修復方法ですが、仕上がりとしては、全く別物になります。


その次に、お木像の「形状・仕様」と「損傷状態」が挙げられます。

形状や状態次第では、ご意向通りの修復方法を採ることが出来ない可能性もあります。

そして、「ご予算」「修復期間」が絡んできます。

それだけではないのですが、それらの要因を踏まえて、適切な方法を見出しご提示させて頂くわけです。

修復のご依頼で谷口にやってこられるお木仏(像)の大半が『復元修復』ですが、
近年『現状維持修復』のご依頼が増えてきています。

修復の幅が広がると、ご要望にも広くお答えできますし、

そのお像にとってどのような修復が適当であるか、適切な判断することが大切であると考えます。




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