日々雑録
ブツネタ314 「大日さんに截金を!」
2012/10/28(日)
ブツネタ
8月の末に、“彫りあがりました”でご紹介した大日如来像。
☆彫りあがりました★48 「老山白檀・大日如来像」
その大日さんもご縁を頂戴し、嫁ぐことになりました。
彫り上がりの際にも触れましたが、
腕に着ける臂釧(ひせん)、手首に着ける腕釧(わんせん)、
頭上の宝冠、胸飾りなど沢山の装飾品を身に着けるので、
截金(きりかね)の加飾をお勧めさせて頂きました。
白檀の仏さんには10年以上前でしたら、
截金での加飾と、金泥描きによる加飾が同じくらいの割合でしたが、
近年では、当社では截金をお勧めさせて頂いております。
金粉を膠水で溶いた金泥を筆で描く金泥描きと、
焼き重ねた金箔を切ったり、型抜きし文様を表現する截金ですと、
どちらも手間と技術のいる仕事になりますが、
取り扱いには注意が必要ですが、金の艶、線の均一さにおいて、
明らかに截金が秀でています。
特に希少である白檀材ですから、
素地で木の温かみ、素朴さを感じていただくのも良いと思いますし、
本来、金色(こんじき)のお姿をされている仏様を、
木地の個性も残したうえで、截金で金色を表現することが、
白檀の仏さまには最も適していると思います。