決して失ってはならない"心"があります

決して失ってはならない

 

受け継がれるもの

 先々代の谷口文雄が創業して以来、約70年の歳月が流れました。仏師だった文雄は、松久朋琳さんたちと会をつくり、細々と仕事をしていましたが、とにかく人を大切にし、骨身を惜しまずに世話をする人でした。いま、私たちの会社が無事にあるのは、その先々代の人徳のおかげだとつくづく思わされます。

 私たちは仏壇・仏具を「売り」ます。しかし、その前に「つくる」のです。人様が何世代にもわたって手を合わせてくださるものをつくるのですから、そこには技術だけでなく、人間として自分の心を磨くことが大切になってきます。

 「人としてどうあるべきか」。それを考えざるを得ない仕事に就けたことを、私たちは誇りに思い、また怖ろしくも感じています。そしてその気持ちをこれから先も、ずっと失わないでいようと思います。おそらくこれは、伝統ある京仏具の世界に関わるために、なくてはならないパスポートのようなものなのでしょうから。

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