日々雑録
仏像修理のハ・ナ・シ2『熊谷蓮生像/現状維持修復②』(全5回)
2007/10/26(金)
仏像修理の話
前回より続き…
状態を確認して修理内容を決めた後、第一段階としてお像の清掃を行います。
①清掃
表面は、長年蓄積された埃や煤が溜まっています。
彩色や下地を落とさずに、汚れのみを落とす慎重な作業になります。
清掃することで、肌や衣の彩色が露になりました。
清掃作業完了後は第二段階として、解体の工程へ移ります。
②解体
複数の材を寄せて作られる寄木造りのため、膠の劣化により接着力が
弱まり、木寄せ箇所は遊離しているところも見受けられました。
現状、遊離していない箇所も接着力が弱まっている為、可能な限り解体し、
各々の損傷箇所を修理していきます。
解体しまして、虫喰い被害も多々確認できました。
虫喰い被害や干割れ、人為的な損傷などを修理していきます。
次回へ続く…
写真上:清掃後
写真下:解体後