日々雑録
ブツネタ140 「☆すいびょう☆」
2010/01/11(月)
ブツネタ
前回、弘法大師像の沓が登場しましたが、
弘法大師像を制作する場合、
椅子
畳
沓
沓台
念珠
五鈷杵(ごこしょ)
水瓶(すいびょう)
が、不可欠となります。
沓は沓台に乗せて、
念珠と五鈷杵は弘法さんの持物で、
水瓶は椅子(畳)の上に置きます。
絵像では、水瓶は床に置き、沓台は描かない場合が多いです。
水瓶ですが、この形式は「仙盞(せんさん)形」と呼ばれています。
他に、
尖台(せんだい)と注口を除いた形式の「王子(おうじ)形」
胴を僅かに下膨らみとし、胴部に紐帯を廻らせた形式の「布薩(ふさつ)形」など、
5つほどの型に分けられます。
そもそも水瓶は、
比丘(修行僧)が持つことを認められている最低限度の十八の品々(比丘十八物)のひとつ。
仏菩薩に浄水を供える供養具として用いられたほか、
飲水や手洗水での「浄瓶」と、便器のかわりとする「触瓶」としての役割もあったようです。