日々雑録
ブツネタ276 「塗りや蝋色工程の傍ら…」
2012/03/01(木)
ブツネタ
こちらは、
前回のブツネタで登場した吊灯篭の錺金具です。
錺師さんでの工程は完了し、この後メッキ屋さんに渡ります。
京都では、プレス金具は使用しませんので、
錺師さんが1枚1枚、銅板に鏨(たがね)で模様を刻みます。
花先、猪の目など輪郭から先に掛かります。
そこに唐草の彫りを彫っていきます。
全体的に唐草のラインが入り、
さらに葉の彫りが入りました。
そして余白部分に魚々子(ななこ)を打ち、彫刻は完成です。
仏具の木地が仕上がって、
本体が漆塗り、蝋色、金箔押し、彩色などの工程に廻っている傍ら、
錺師さんでは、こういった金具を制作して頂いています。
最終本体が仕上がり、この金具を取り付け組み立てて完成に至るわけです。