日々雑録

ブツネタ481「日蓮像に截金と銘木礼盤」

2023/03/14(火) ブツネタ

 

前回☆彫りあがりました★でご紹介した日蓮聖人像の続きになります。

 

彫り上がった檀像の日蓮さんは、加飾の工程である截金に移り、

並行して、台座となる礼盤を製作しました。

 

今回新たな試みとして、礼盤の材にウォールナットを選択。

 

非常にハイセンスな現代的なお仏壇に祀られる、という条件において、

全体の調和を考えて、ブラックウォールナット材の礼盤をご提案させて頂きました。

 

形状は、

礼盤は、上下に鷹の羽があって、両サイドも省くことはせず、

畳は、厚畳と薄縁を表現したシンプルですが、ポイントを押さえた造り。

 

あと、小さくても、丁寧な構造にしていまして、

 

例えば、

接合部。 45度の接合部の双方にミゾを作り、別材を入れて接合補強。

 

(斜線部分に別材を挿入し接合しています)

 

さらに、格狭間板が動かないように上下にミゾを彫ったり、

 

小さくても、将来的に支障が出ない構造。

組立ててしまえば、その丁寧さもわからないので、動画でもまとめてみました。

 

 

礼盤の完成時はこちらです。

 

格狭間の形状やバランスも良く、鷹の羽のラインもきれい。

ウォールナットは堅い木なので、細工する側の技術も必要になります。

 

 

 

そして、並行して進めていた截金も仕上がりました。

 

 

白檀に截金は映えます。

衣部分に截金を施しますので、肌の露出が少ない分、

かなり豪華にみえますが、

仏壇内に祀られると、よいボリュームで上品に見えます。

 

 

礼盤に安置しますと、このようになります。

 

 

お像が截金で華やかになった分、礼盤の一部に金箔を押しました。

 

 

掛軸は絹本で、手描き(鬼子母神と大黒天のみ)をご用意。

現代的なハイセンスな仏壇に、

京都で製作する最上の御木像のコラボです。

 

素敵な仏縁に感謝。

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