日々雑録
ブツネタ383「極小阿弥陀像は木仏点検」
2015/12/15(火)
ブツネタ
9月の‟彫りあがりました62”でご紹介した阿弥陀さん。
お身丈立像4寸。 過去最小というお話をさせて頂きました。
実はこの仏さん、御木仏点検の請負品としてご拝命頂きました。
台座は、八角の古代型。
光背は、一般的な本願寺波の西用の光背。
ご本尊は、白檀に截金。
台座光背は、松材の漆箔(仕上げ)、蓮華は岩彩色+截金、となります。
まず、こちらは
台座と御光の木地段階(彫刻前)
そして、
台座・光背の彫り上がりがこちら。
立像4寸用です。
極小の大きさながら、彫刻の内容は略すことなく
きれいに彫り上がっています。
その後、胡粉膠下地、漆塗り、金箔押し、岩彩色と截金、錺金具の各工程を
経て、最終に仕立て(組み立て)をして完成に至ります。
立像4寸ともなると、彫刻によっては下地や漆で埋まってしまう懸念がありますが、
そんなことが全く気にする必要がない仕上がり。
金箔も截金も非常に良い仕上がりでした。
そして、ご本山の点検ですが、
1次の写真審査と、2次の現物審査があります。
非常に的を得た厳しい基準を設けておられますので、
ある一定の基準に満たなければ、ふるいにかけられます。
点検に通ると、
光背のホゾとご本尊の足駄の2箇所に、ご門主印を押して頂けます。
また、このような
点検証書が授与されます。
お仏壇事情が小型化している中でも、
ホンモノのお木仏を求められることは、とっても励みになります。
施主様との仏縁に感謝。