日々雑録
仏像修理のハ・ナ・シ26『維持修理と復元修理③』(全3回)
2008/08/06(水)
仏像修理の話
前回より続き…
タイトル・・・『維持修理と復元修理』・・・
今回は、あえて「現状維持修理」の「現状」を省いてみました。
双方、同じ字数のほうが、視覚的にいいかな…ってのもあったんですが、
以前に、文化財修理においての、「現状維持修理」の「現状」は、
「現在の状態」ではなく、「制作当初の状態」のことを指すと聞いたことがあって、
少しの間、「現状」という表現をどのように使うべきか迷ったことがありました。
・・・制作当初の状態。
いつ作られたものか… 誰によって作られたものか…
我々でも、形状や、木の状態で判断はしますが…
やはり、そういった面では専門外…。
やはり、これは文化財修理の域だな、と再確認し、
「制作当初の状態」を指すということも認識しながら、とりあえず今は、
「現在の状態」という認識をしています。
「文化財」と「信仰の対象」という見方、資料的なものを優先するか、観賞的なものを優先するか、
奥が深すぎていつも、頭がこんがらがって終わるんですが、
さておき・・・
今回の阿弥陀三尊の修理は、仏さんを維持修理、台座光背を復元修理という割合として非常に多い修理内容。
どういった修理方法が望ましいかは、その仏さんの状態と、お客様のご意向、ご予算によってさまざま☆
ただ、状態が著しく悪くなった仏さんは、維持修理というのに拘り過ぎず、
木地の状態に戻して、しっかり木地補修する復元修理が、私は最良ではないかと・・・現時点では考えます。
【写真:上】修理前
【写真:下】修理後
タイトル・・・『維持修理と復元修理』・・・
今回は、あえて「現状維持修理」の「現状」を省いてみました。
双方、同じ字数のほうが、視覚的にいいかな…ってのもあったんですが、
以前に、文化財修理においての、「現状維持修理」の「現状」は、
「現在の状態」ではなく、「制作当初の状態」のことを指すと聞いたことがあって、
少しの間、「現状」という表現をどのように使うべきか迷ったことがありました。
・・・制作当初の状態。
いつ作られたものか… 誰によって作られたものか…
我々でも、形状や、木の状態で判断はしますが…
やはり、そういった面では専門外…。
やはり、これは文化財修理の域だな、と再確認し、
「制作当初の状態」を指すということも認識しながら、とりあえず今は、
「現在の状態」という認識をしています。
「文化財」と「信仰の対象」という見方、資料的なものを優先するか、観賞的なものを優先するか、
奥が深すぎていつも、頭がこんがらがって終わるんですが、
さておき・・・
今回の阿弥陀三尊の修理は、仏さんを維持修理、台座光背を復元修理という割合として非常に多い修理内容。
どういった修理方法が望ましいかは、その仏さんの状態と、お客様のご意向、ご予算によってさまざま☆
ただ、状態が著しく悪くなった仏さんは、維持修理というのに拘り過ぎず、
木地の状態に戻して、しっかり木地補修する復元修理が、私は最良ではないかと・・・現時点では考えます。
【写真:上】修理前
【写真:下】修理後
記事一覧|仏像修理の話
- 10/03/06仏像修理のハ・ナ・シ32『制作当初の状態』
- 09/07/17仏像修理のハ・ナ・シ31『光背の損傷』
- 09/07/01仏像修理のハ・ナ・シ30『仏手の新補&続・耳の損傷』
- 09/04/02仏像修理のハ・ナ・シ29『耳の損傷』
- 09/03/21仏像修理のハ・ナ・シ28『仕様変更した復元修理』
- 09/02/17仏像修理のハ・ナ・シ27『指の修理』
- 08/08/06仏像修理のハ・ナ・シ26『維持修理と復元修理③』(全3回)
- 08/08/05仏像修理のハ・ナ・シ25『維持修理と復元修理②』(全3回)
- 08/08/04仏像修理のハ・ナ・シ24『維持修理と復元修理①』(全3回)
- 08/04/25仏像修理のハ・ナ・シ23『基準寸法に合わせた改造⑤』(全5回)