日々雑録
ブツネタ466「阿弥陀経と羅網瓔珞」
羅網瓔珞を納入取付をさせて頂きました。
羅網瓔珞の羅網(らもう)とは、宝珠を連ねた網。
阿弥陀経に
「又舎利弗、極楽国土、七重欄循、七重羅網、七重行樹、皆是四宝、周巾井繞。」
とありまして、
極楽は宝石で出来た囲いが張り巡らされている。
その囲いは宝石(四宝)で出来た網で、その網を羅網(らもう)という。
と、簡単に言えばそのような意味になります。
そんな極楽浄土の世界観を羅網瓔珞で荘厳し演出させて頂きました。
ちなみに四宝は、金、銀、瑠璃(ラピス)、水晶のことをいいます。
羅網に関しては、過去に何度かブログでもご紹介しました。
さてこの羅網瓔珞、非常に利口に作られていています。
透かし金具を上下左右にステンレス線で繋いで、
それをレールに引っ掛けて取り付けます。
カーテンの取り付けと一緒です。
取付けもだいたい上記のどちらか。
なので容易く考えていると、
梁(壁)が木製でなかったり、変な段差があったり、
それなりにイレギュラーなことはあるものです。
今回の場合も、
梁の取付け箇所に大きなしゃくり面が取ってあって、
3.4㎝ × 1.2cm の段差がありました。
先ほどの図面でいえば、下側の配置図での取付けになるのですが、
レールに溶接して取付けるL字金具のサイズは要確認になります。
今回の場合は、3.4㎝内にレールとL字金具を納めないといけないので、
2つ穴のビス穴は1つにし、L字部分も短く仕上げました。
今回の繋ぎの玉は、シトリン(黄水晶)。
玉の数は、約2,300個。
納入当初はPC玉で繋いでいましたが、
阿弥陀経の解釈から、貴石のほうが相応しいと考え、
それ以降は、PC玉を使用することは激減しました。
黄水晶繋ぎは、私のお気に入りでもあります。
お土産の味噌煮込み★
ご当地のものは嬉しい。お気持ちに感謝です。
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