日々雑録
ブツネタ348 「絵具の焼き加減」
2014/01/21(火)
ブツネタ
絵画材料店に行ってきました。
姉小路通麩屋町東入にある彩雲堂さん。
こじんまりとされてますが、歴史もあり、ご主人も奥さんもご丁寧です。
今回の御用は、岩絵具の仕入れ。
岩絵具とは、日本画材料として供給されている顔料です。
仏具や仏像においても、岩絵具は頻繁に使用しますが、
大きく天然と人工とに分けられます。
天然の岩絵具は、ラピスラズリ、孔雀石、辰砂など
様々な鉱石・貴石を砕いて作られます。
で、今回求めに伺ったのは天然の岩絵具の緑青。
緑青とは、銅が酸化されることで生成する青緑色の錆のことで、
絵具の場合はその色を指します。
ただ、通常の緑青よりも深く。
なかなか難しい表現です・・。
岩絵具は、焼くことによって色を濃くします。
その場で、ご主人が焼いてくださりました。
実際、この岩緑青を焼いていただきますと、
このように色が変わるわけです。
その微妙な焼き加減が大変難しく、なかなか難儀しましたが、
ご主人の心意気がありがたかったです。
京都には、ホント様々な職人さんがおられます。
なんでも天然は良い響きですが、
本物にこだわると材料を入手するのも大変です・・。