日々雑録

仏壇修理の話4 『京仏壇の修復(洗い)』(全1回)

2015/04/19(日) 仏壇修理の話



さて、前回前々回のブツネタでは、仏具の修理事例をご紹介しましたが、


今回は、その仏具が納まるお仏壇の修復のお話です。




こちらが、そのお仏壇。







純然たる京仏壇。

ほどよい傷み具合とでも申しましょうか。

直し甲斐があって、お客様にも必ず喜んで頂ける!そんなお仏壇。




今回は、途中の工程を幾つかご紹介してから

修復前と修復後の比較を楽しんで頂きます。





こちらは、木地修理後。





反ってしまった部位など、取り替える箇所が必ず出てきます。

雨戸(大戸)もその対象になることが多いです。




こちらは、この仏壇に付いていた金具の一部。






正直、いいなぁ~と思える金具とは思いませんが、







今では貴重な技術となった“地彫り”金具。

もしこれが、電鋳金具であれば取替えも検討したところでしたが、

地彫り金具ということで、再利用することに。



さて次に、こちらは塗師屋(漆塗り)の工房。

こちらは塗り場。













こちらが室(むろ)になります。

漆を塗り上げたパーツを、こちらで乾燥させます。




漆が塗り上がったパーツは、

蝋色師の手に渡り、箔押師の手に渡り、

またその後に、彩色師、蒔絵師の手に渡り。



そして、最終金具を打ち、組み立ててどうなったかをこれからご紹介します。



修理前⇒修理後の順で出していきます。


①雨戸を閉めた全体写真







②雨戸の金具








③障子を閉めた全体写真







④障子部分








⑤障子の金具







⑥障子の腰の蒔絵

図案は変更しました。




















⑦欄間(前狭間)

欠損箇所を補作しました。




















⑧障子を開けた全体写真








⑧内部宮殿














⑨宮殿虹梁下の彫刻

オリジナルは無理に付け足した感が否めないが、今回の修復を機に・・








⑩内部その他
















比較写真は以上です。


このお仏壇に、他に修理した仏具と、

新しく誂えた弊社オリジナルの位牌。







そして、ご本尊はお身拭いのみですが、

新しく誂えた、台座と光背。




蓮華は截金入り。

獅子は岩彩色。





お仏壇の割に、ご本尊が小振りのため、

出来る限り丈の高い台座を製作しました。



そして、全ての仏具を納め、








このように無事に納まりました。



先々代が作られたお仏壇。

50年程の時を経て、この度の修復のご依頼でした。


後世に引き継ぐこともこのご時勢、なかなか困難なことも多いですが、

このように修理して残される、いや伝えるご選択を
選ばれる方ももちろん多くおられます。


こういった修復のお仕事は、我々にとって
いちばんやりがいのあるお仕事のひとつです。







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