日々雑録

ブツネタ372 「仕込み仏壇のリフォーム」

2015/03/09(月) ブツネタ



京都市内はあまり見かけませんが、

京都市のお隣の亀岡市に行きますと、仕込み仏壇が多いこと多いこと。

仕込み仏壇といっても一括りにされ、種類は沢山ありますが、

ここで言いますのは、大工さんが手がけられるタイプ。

お部屋や床の間などと同様に、大工さんが施工されるものです。

ちなみに、弊社で手掛けた仕込み仏壇の一例です。

漆塗りや金箔、彩色、錺金具などを取り入れるのが、

やはり仏具店の特徴になってきます。



・・で今回、ご相談を頂いたのが、

そんな仕込み仏壇を、低予算できれいにアレンジしてくださいというお話。






地袋付きで、軸廻し戸付き。

内部には2段のひな壇。

上段には、丸厨子に納めたご本尊と、多数の位牌。





軸廻し戸は閉められることはないようで、

また、閉めようにも、ここまでしか出てこない状態。




仏壇内の施主様が貼られた金襴。






向かって右側の鴨居奥にコンセントが1つ。



要所はこんなところでしょうか。


・・で、ご提案させて頂いたのは、

桧のムク板で床板と雛壇を製作し、

三方の壁と天井には和紙張り。

あと、使用していなくて、出すに出せない軸廻し戸は、

今回のリフォームで取り払いましょう・・と。



施工期間は2日間。


こちらは下地。






灯篭を吊るので、右手前にスイッチを増設。




三方の壁と天井に板を取り付けて、




先に捨て張りの紙を張って、







その上から再度、和紙を張る。

これでリフォームは完了です。



あと、既存仏具はできるだけ使えるものは使って頂き、

最小限度の仏具のご提案をさせて頂きました。



ちなみにこちらは、ご本尊の厨子の台。

これに黒漆を塗り上げます。



“いい高さ”にするための提案です。




・・で、コチラが最終、仏具も入れた仏壇の写真です。













昔ながらの和室に、桧と和紙でリフォームした仏間が違和感なく仕上がりました。

また、最小限度の仏具の新調・取替。

要所だけしっかり押さえれば、低コストでも十分な仕上がりです☆

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