日々雑録

☆彫りあがりました★65 「菖蒲巻き光背」

2016/05/11(水) 彫りあがりました





彫り上がりました。




立像1尺用の台座と光背です。







台座は古代型です。


光背は、菖蒲巻き。




製作にあたり、お客様から菖蒲巻きという名称の由来をご質問を頂きましたが、
明確なお答えは出来ませんでした。


このように菖蒲が巻いています。







正式な名称なのか、通称なのか、よくはわかりません。

我々は真宗大谷派のこの光背を菖蒲蒔き光背と呼んでいます。


菖蒲が螺旋状にまわって、
蓮の蕾と巻葉と開葉も生えている感じ。


見慣れてしまいましたが、改めて見ると非常に特徴的な光背です。


奈良市の法華寺の十一面観音像の光背と少し似ていますかね。。


蓮の表現は台座や光背でも様々なところに用いられますが、

菖蒲の表現はなかなか無いように思います。


端午の節句でも飾られるように、厄除け的な意味があったのかも知れません。


もし、情報があれば教えて頂きたいです。




あと、その菖蒲巻きの上側の頭光部分。


48本の光芒が桶に取り付けられ、中央に八葉が付けられます。





この八葉なんですが、今回はこだわりまして、


お東用として使用される‟唐八葉(からばちよう)”としました。





必ずしも毎回この唐八葉で仕上げる訳ではありません。


ただ、今回は意図的にそうさせて頂きました。




では、この後は塗師さんにお任せしたいと思います。








































































































































彫り上がりました。




舟型の宝相華唐草の透かし彫り光背。


材は尾州桧。


木地仕上げでも、贅沢に塗下としても使えます。







今回こちらを取り上げたのには理由があって・・。




こちらの彫り師さんは、長年お世話になってきた方。


この方の台座や光背の彫刻は、とてもバランスが良くて好きでした。




事情があって、なかなかお仕事をお願いできない状態でしたが、


久々にお願いが出来たのがこちらになります。









元気でお仕事が出来るうちが有り難い。。。


ホント、今まで数多くのお仕事をして頂きました。


まだ、この座彫り師さんが彫り上げた台座光背があるにはあるのですが、


この光背が最後なのかなと思うと、クリアケースに入れて置いておきたいな。。


なんてことも思っちゃたりもします。




とりあえずは桧なので、光に焼けない様に保管しておきます。






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