日々雑録

ブツネタ342 「別製木瓜厨子★完成☆」

2013/09/01(日) ブツネタ




完成しました☆


オリジナリティ満載の厨子。


この形状に決まるまでに、何度も図面を描き直しました。

置かれるスペースに制限があり、その枠の中でクリアできる厨子となると、

形状にも限度があり、

そうなると、なかなかしっくりくる形状の厨子をご提案できずにいました。




そこで視点を変え、自分が作りたい厨子をご提案してみますと、

気に入って頂き、すぐさま製作させて頂く運びとなりました。




長くなりました。早速完成を見て頂きましょう。



















仕様を箇条書きしますと、こんな感じです。

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別製木瓜厨子 猫足型

4枚扉 軸回し式

姫小松、尾州桧材使用

内部は、青漆蝋色研ぎ出し仕上げ

外部は、本漆変わり塗り研ぎ出し仕上げ

床板には、紗綾型彫り、消粉蒔き

幕板には、繧繝彩色及び金泥彩色入

銅地毛彫り金具打ち


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お堂内の雰囲気に合うように、外部の漆は艶を消し、

変わり塗りによる珍しい風合い。

内部は青漆を塗り上げ、蝋色研ぎ出し仕上げとし、

全体的に渋い仕上がりに。

床板の紗綾型の彫刻には消粉(金粉)を蒔き、

箔場が少ない中でのポイントとなるようにしました。







あと、特筆すべきなのが、

青漆と変わり塗りの自称「ハーフ&ハーフ」



過去にもブログで取り上げました。

ブツネタ174 「木瓜厨子とハーフ&ハーフ」








軸廻し式にすると、

どうしても胴と扉に隙間が出来ます。


ですから、胴の厚み部分を例えば、全て青漆にしてしまうと、

扉を閉めた時に、外部は黒の変わり塗りですが、

厚み部分の青漆が見えてしまいます。


ですが、

★ハーフ&ハーフ★で、

胴の厚み、軸廻しとなる扉の厚み部分を塗り分ける★

細かく言えば今回は、青漆6:変わり塗り4 でしょうか・・。

この通り、いい感じで黒一色。







満足な仕上がりになりました☆





完成まではコチラ

ブツネタ325 「別製木瓜厨子★木地完成」

ブツネタ339 「別製木瓜厨子★もうすぐ完成」 



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