日々雑録
ブツネタ427「白檀の木取り2018」
前回から2年半が経過しました。
↓前回↓
ブツネタ381「白檀の木取り」
昔に比べ、白檀の仕事も少なくなりましたが、
2年半前に木取った角材は、全て彫り上がり、そして、嫁がれていきました。
そして、
新たな出会いを求めて、丸太を切ることにしました。
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何のお話かもう少しわかりやすく申しますと、
白檀の仏像が昔から重宝されていますが、白檀は超が付く程の希少材です。
簡単に角材が手に入ることはなく、
原木を切って彫刻用に角材にしておきます。
これは 立像の角材。 こんなのをカットしておいて・・
いつでも仕事が掛かれるように準備している訳です。
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話を戻しまして、
白檀の原木はかなりの稀少価値がありまして、高額で販売が可能です。
もちろん、転売するつもりなんかさらさらありません。
仏像に姿を変えてこその原木です。
この丸太で18㎏。
丸太は数本あるのですが、軽いのから切っています。
ちなみに 前回は17㎏でした。
17㎏で、使えるのは3.4㎏でした。
前回の丸太は、芯が2本あるような特異な形状でしたので、
今回は、前回よりもお行儀が良さそうで期待は大。
ただ、前にも申した通り、白檀の原木の購入は高尚な博打のようなもの。
天然のものなので、木目がどうか、節がないか、割れがないか等は
切ってみないとわかりません。
ということで、
前回のお行儀の悪い原木以上を予想しておったわけですが。。
実際は、、、
立像5寸分が7つだけ。。。
節があったり、木目が悪かったり。。。
取れたのは2㎏。 全体の12%。
座像3寸を希望されているお客様も居られる中で、
厳しい結果となりました。
白檀の材は、ワシントン条約により規制がされており、輸入が不可能です。
規制がされる直前は、原木の輸出が規制されていたので、
原木に粗い彫刻がされて、加工品として輸出が許可されていましたが、
その加工品ですら輸出ができなくなりました。
弊社の持っている原木は、彫刻がされていないので
40以上前に入ってきたものかなと推測します。
【yomoyama⑫ ‐白檀‐】