日々雑録
ブツネタ381「白檀の木取り」
先だって、重い腰をようやく上げました。
切ろう切ろうと思いながらも
なかなか踏ん切りがつかなくて
でも、このたび切ることになりました。
角刈りにして欲しい・・
いや、切ったのは白檀です。老山白檀の原木を切りました。
倉庫にしまっていましたが久々に出してまいりました。
原木のままでしたら、それなりに高値で転売も出来ますが、
もちろん、
仏像を製作するために温めておいた白檀ですから切ることに迷いはありません。
ただ、
いざこの木から何体の仏像が作れるかは、切ってみないとわかりません。
そこそこの目方のある白檀から、
下手したら、2、3体っていうことだってあり得る話です。
ですから、長いスパンの高尚な博打みたいな感じです。
数本ある中で、とりあえず一番癖の悪そうな木から切ることに。
先の部分が、枝分かれしています。
芯の部分は外しますので、
枝分かれということは、芯が2本通っていることになります。
と、なれば、より状況は厳しくなります。
ちなみ、こういうことです。
もちろん、節や割れ、木目などにも左右されます。
立像の5寸、6寸を何体とるか、
もしくは、7寸、8寸ほどの大モノを狙うか、
はたまた、座像をとるか、
台座・光背をとって、総白檀を狙うか、
そんなことも考えて、木取りをしなければなりません。
弊社では、卸として、各地の仏具店様からご依頼を頂いておりますので、
大モノをねらったり、台座・光背含む総白檀という大それたことは出来ません。
立像5寸、6寸、座像2寸5分あたりを狙っての木取りになります。
そんな狙いをさだめた結果、
これだけのの木取りが取れました。
立像6寸×1
立像5寸×5
座像2寸5分×1
立像4寸×2
で、こちらは端材。
ご覧の通り、大半が使い物になりません。
木取できたのは、全体の1/5程でしょうか。
まだ、今回は思っていたよりも取れたほうです。
こんなリスクを背負ってでも、信念を曲げずに京都製に拘り続けたい。
そう、高見沢さんが長髪で居続けるように・・。
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