日々雑録
仏像修理のハ・ナ・シ30『仏手の新補&続・耳の損傷』
2009/07/01(水)
仏像修理の話
6月のブログの更新が5回。
今日のヤフーニュースで出てましたが、
中川翔子が1日で231回の更新・・・。凄っ
ま、今月はもう少し更新できるように・・・。
さて、前回少し紹介した阿弥陀如来像の耳の修理ですが、
それに加えて、両手が亡失してしまっていたので、そちらの新補も同時進行。
両手を新補しますが、今回は共に手首付近で脱落しています。
残った右手(上げ手)の肘は、取り外すことが困難ですので、
そのまま維持し、右手のみ接着します。
桧材にて制作しました。
その後は、胡粉下地のあと、漆を塗って・・・
(下の写真は、上げ手が下地、下げ手が漆を塗った後の状態です。)
金箔を押して・・・
ひとつ付け加えるならば、
本来肌の部分は、この上から消粉(純金粉)を蒔きますが、
今回は金箔のみとなっています。
そして最後に古色。
耳も同様です。
今更ですが、この仏さん、いい表情をされてますし、シルエットもきれい。
けれど、耳が損傷していたり手を失われているお姿では痛々しいです。
こういった損傷は、修理方法も様々あります。その一例としてご紹介させて頂きました。
記事一覧|仏像修理の話
- 10/03/06仏像修理のハ・ナ・シ32『制作当初の状態』
- 09/07/17仏像修理のハ・ナ・シ31『光背の損傷』
- 09/07/01仏像修理のハ・ナ・シ30『仏手の新補&続・耳の損傷』
- 09/04/02仏像修理のハ・ナ・シ29『耳の損傷』
- 09/03/21仏像修理のハ・ナ・シ28『仕様変更した復元修理』
- 09/02/17仏像修理のハ・ナ・シ27『指の修理』
- 08/08/06仏像修理のハ・ナ・シ26『維持修理と復元修理③』(全3回)
- 08/08/05仏像修理のハ・ナ・シ25『維持修理と復元修理②』(全3回)
- 08/08/04仏像修理のハ・ナ・シ24『維持修理と復元修理①』(全3回)
- 08/04/25仏像修理のハ・ナ・シ23『基準寸法に合わせた改造⑤』(全5回)