日々雑録

仏像修理のハ・ナ・シ44『座像5寸の阿弥陀像⑤』(全5回)

2011/09/21(水) 仏像修理の話



座像5寸の阿弥陀如来像と、その光背の復元修理、


そして台座は、仏壇に納まるように新規に制作させて頂きました。










金色のお姿が眩いですが、

京都で仕上げる上品な金箔の色艶はホント美しいです。



この阿弥陀さんをお仏壇内に納めると・・・









存在感がありますね。

当初お求めになられる仏壇から、グレードを上げられ、

摺り漆仕上げの本紫檀製のお仏壇内に安置させて頂きました。



阿弥陀さんと台座・光背の金色が、

漆の摺られた艶のある本紫檀とのコントラストが絶妙です。



仏壇を買い替えられる際、既存の仏壇より小さくされることが多いので、

今まで祀ってこられたご本尊が祀れないこともしばしば。


今回の阿弥陀さんは座像5寸。

光背の高さは約1尺。 台座の高さも約1尺。

台座・光背の総高さは、何と2尺(60㎝)。



今回の修理においては、既存台座の再利用は構想から外し、

どれだけ台座を低く出来るか、

そして、仏壇内に違和感なく安置出来るか・・というがポイントでした。


修理内容については、これまでに説明させて頂きましたが、

きれいに復元修復出来ても、納まりが悪ければ台無しです。





仏壇の前に座られてご本尊を見上げた時、

光背の先まで隠れることはなく、台座と光背の全体が確認できます。

仏さんの顔の位置も良い高さになりました。




当然のことではありますが、

納まり具合や全体の調和は、非常に大事なことです。



ブツネタ239「いかんせん修理」
修理のハナシⅩⅧ「座像の阿弥陀像④」
修理のハナシⅩⅧ「座像の阿弥陀像③」
修理のハナシⅩⅧ「座像の阿弥陀像②」
修理のハナシⅩⅧ「座像の阿弥陀像①」






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