日々雑録
☆彫りあがりました★35 「西方の守護神!広目天像★」
2011/03/15(火)
彫りあがりました
彫り上がりました。
現在制作中の四天王・広目天像。 こちらは1尺2寸のほう。
実は、年始には彫り上がってたんですが、
1尺3寸のほうと立て続けになるので、
ワインを寝かすように温めていました。
増長天・持国天の後に、
広目天を見ると、他の2躯が相当怖い憤怒の表情をしているので、
静けさを感じます。
持物は、筆と経巻。
スケバン刑事Ⅱで吉沢秋絵が、袱紗を武器にしていたように、
実は、筆と巻物が武器になるわけでは、・・・ありません。
筆と経巻を持つ広目天では、
東大寺の戒壇院像(天平)が最も有名ですが、
他に、法隆寺金堂像(飛鳥)や当麻寺像(白鳳)など。
古い時代の四天王には、筆・経巻を持つ像が多いのですが、
それ以降は、筆・経巻でなく、武器を持つ広目天像が増えました。
東寺・講堂(平安初期)、浄瑠璃寺(藤原)、興福寺・南円堂(鎌倉)
の四天王像は、どれも筆・経巻ではなく、武器を持っています。
時代の変遷で作風が変わることは、
持物だけの話ではないですが、こういった見方をすると
非常に楽しくなります★
その筆と経巻ですが、この世を隅から隅まで見渡し、
悪事を記録し、報告する役目を持ちます。
インドでは、帝釈天の配下ということなので、
帝釈天に報告するのでしょうか・・。
では、次工程の塗師さんにお願いすることにしましょう・・。
記事一覧|彫りあがりました
- 11/03/15☆彫りあがりました★35 「西方の守護神!広目天像★」
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