日々雑録
ブツネタ230 「尺3四天王のお披露目★」
身丈1尺3寸の四天王像が仕上がり、
本日、無事に納入が完了しました。
昨年5月のブツネタで、この尺3四天王ネタが登場して以来、
数えること8回! ブログで紹介をしてきました。
ブツネタ164 「今宵はサタデーナイト☆」
ブツネタ195 「クロスボンバー」
ブツネタ198 「尺3の四天王の進行状況」
ブツネタ208 「2度押し★いっときましょ」
ブツネタ210 「究極の下地仕上がりました」
ブツネタ218 「尺3多聞天像の箔押し」
ブツネタ223 「1尺3寸四天王残り2躯」
☆彫り上がりました★34 「1尺3寸★広目天像」
早速、完成披露といきましょう☆
左から、
東方・持国天(持物:宝剣、身色:緑)
南方・増長天(持物:戟、身色:赤)
西方・広目天(持物:筆・経巻、身色:肌色)
北方・多聞天(持物:宝塔・宝棒、身色:青)
こちらは、増長天。
同系の色を濃いものから薄いものへ段階的に塗る繧繝(うんげん)彩色を多用し、
金箔の2度押しを生かすため、金泥描きでの表現は極力少なくしました。
こちらは、框座と持物の戟の柄。
框は、堅地の上、黒漆塗りの蠟色仕上げ。
カドピン仕上げ(カドがピンピン)
かたや、持物の戟の柄は、黒漆塗りの艶消し蠟色仕上げ。
蠟色をするものの、あえて艶を消しました。
次は、広目天。
目に力があります。
目を見開くお像には、玉眼がやはりもってこいです。
透明度が高い人工水晶で制作する甲斐があります。
頭部の錺、甲冑の渕、胸元の菊座、鎖は、箔下漆塗りの上、金箔2度押し。
箔の艶が生きてます☆ 満足いく上がりになりました。
でもやっぱり、何といっても、
仏師さんが丹精込めて彫り上げたお像を、
塗師さんがその彫りを生かして下地を仕上げる。
今回の四天王では、仏師さんと塗師さんの頑張りに尽きます。
もちろん、全ての工程において、
それぞれの職人さんが、その技術を発揮してくれはりました。
こちらは、広目天の持物の筆。
筆軸は漆塗り、毛の部分は白く色を塗り、命毛は黒く表現。
細かなとこにまで、色々意識をして仕上げてもらいました。
次は、多聞天。
先に述べた通り。 以下同文です。
最後に、持国天像。
制作を開始してから1年強。
職人さんにも恵まれ、満足いく仕事が出来ました。