日々雑録
仏具修理のハ・ナ・シ11『紗綾形彫り説相箱の修理②』(全2回)
2013/03/17(日)
仏具修理の話
前回からの続きです。
木地修理が完成した説相箱は、塗師さんの手に渡りました。
元々は、四方に金箔が押されていただけでしたが、
今回は少し仕様を替えました。
普通は黒の箔下漆で塗るところを、ウルミの箔下漆で塗り上げました。
箔の仕上り、色艶を上げるためです。
黒とウルミで大きな差が生じるわけではありません。
ですので、作り手の自己満足といったところでしょうか…。
内部ですが、当初は黒漆を塗った上で、蝋色を施す予定をしていましたが、
ここには、以前、
ブツネタ303 「仏器箱・変わり塗り仕上げ★」
・・・で仕上げた The Lazara~ザ・ラザラ~ を施しました☆
艶のある仕上がりは、どうしても手垢が付いてしまいます。
こういった箱物には、この仕上げは向いているかもしれません。
そのあと、
繰型(くりかた)の見込み(厚み)部分に朱漆を塗り、
四方と框厚み分の天場と、
あげ裏にも金箔を押しました。
框厚み分の天場には摺り漆をかけて養生。
立派に生まれ変わりましたとさ。