日々雑録
ブツネタ379「三世の花・因果応報」
2015/08/12(水)
ブツネタ
常花が彫りあがりました。
昔は13本、15本で普通でしたが、
製作事例:木製常花(15本立・箔彩色)
今回の常花は7本立です。
何度か製作していますが、7本立ちくらいがあっさりしていて私は好きです。
動きのある付け彫りの花弁。花弁の開き具合がバランス良くって
強度は少し弱いかもしれませんが、
7本の場合はこの形状で製作する機会が多いです。
今回の仕上げは漆箔
(金箔押し仕上げ)。
半対ですが仕上がりのイメージはこんな感じです。
さて、常花には色々ございますが、その大半は蓮。
泥の中で生育する蓮が、そのような中であっても泥に染まることなく
清浄な花を咲かす。
そんなことから仏教において蓮は欠かせないものですが、
蓮常花でよく言われるのが、現在・過去・未来をあらわす三世の花。
過去は現在の原因、未来は現在の結果。
いかに現在をどう生きるか・・
そんなことを物語る蓮常花。
開花が現在、
ハチス(花弁が落ちた状態)が過去、
蕾が未来、
とされます。
また、
現世・前世・後世という三世の解釈もあるようで、
仏教的にはこちらが本来なのかもしれませんが、
前世が、後世が、というのでは、現実味もないですし、
現世においての現在過去未来、
因果応報という言葉がしっくりくるように思います。
現在♪ 過去♪ 未来♪
いかに今をどう生きるか・・
それでは、聴いて頂きましょう。
渡辺真知子さんで 「迷い道」
違うか・・・。