日々雑録
ブツネタ227 「洗浄・下地除去作業・・」
2011/04/07(木)
ブツネタ
着々と洗浄作業が進んでいます。
洗浄といっても、表面の汚れを落とすということでなくて、
下地を除去し、木地の状態に戻す作業。
こちらは、浄土真宗本願寺派の御開山用の須弥壇。
ご修復のため、現在お預かりしています。
御開山の須弥壇に付く“牡丹に唐獅子”や“宝相華唐草”の彫刻。
彫刻には、極彩色が施されていましたが、ご修復のため、
洗浄し、彩色・胡粉下地を除去。木地の状態まで戻しました。
その後、木地修理を行い、須弥壇本体に仮組み。
そして、ようやく次工程の塗師さんに委ねます。
彫り物に色さえ残ってますが、
下地は除去でき、彫り上がりの状態に戻った訳です。
下地を除去せずに、新たな下地を施すと、
下地が2層になるわけで、彫刻が厚ぼったくなります。
彫刻を生かすならば、
下地除去作業が必要になってきます。
かといって、木地を傷めぬようにしなければなりませんので、
時間は思いのほか掛かるんです。
洗浄、下地除去作業は、まだまだ続きます・・・。