日々雑録

ブツネタ462「ハードルの高いお仕事」

2021/05/02(日) ブツネタ

 

2月にご紹介をした ものづくりの現場から14 の続きです。

その後の報告が出来ていませんでした。。

 

 

説相箱の格狭間に嵌める 銅地の繰型。

7㎜厚の銅地を格狭間の形状に抜き、覆輪となる1㎜厚の銅板を蠟付けするところまでを

ご紹介していましたが、

 

今度は内周を抜く作業。

外周と同様に、手鋸での地道な作業になります。

 

 

 

内部を抜いた後に、今度は覆輪部を抜きます。

 

抜いた後は、それぞれ表面を研ぐ作業になります。

繰型の内部は、ペンリューターで徐々に細かく番手を替えて磨いていきます。

 

 

 

これでようやく格狭間に嵌まる繰型の金具が概ね完成。

この後、メッキになります。

 

 

 

今回のお仕事では、格狭間が透かしになっていて、

そこに嵌まる金具を厚くして重厚感を出すことがポイントで拘りでもありましたし、

鋲を使用しないという難題もありました。

 

 

仏具においては全般的に言えることではありますが、

下地や漆塗りを施すことによって、厚みが変わったり、

また金具を取付けるのにリスクが生じたり、

想像以上の手間と苦労がありました。

 

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