日々雑録
ブツネタ443「像内納入品推奨員会 会長より一言」
先日、現在修復中のお木仏の像内に願文などを納入しました。
仏像の修理をしていて、とても楽しいのが、
その仏像の歴史を垣間見れたとき★
例えば、
下地を除去すると、別の仕上げの層が出てきたり、
めちゃくちゃ丁寧な仕事をしてたんや!ってのがわかったとき、
そして、墨書きの記録が出てきたときなんかは、
アイスの当たりの如く、とてもうれしいもの。
さらに、像内に納入品があったら、
大当たりなわけです。
とはいうものの、
そうそう納入品が入っているわけではありません。
今までで最も印象に残ってるのは、こちらです。
ブツネタ392「衝撃の像内納入品」
これを超えるものはそうそうないように思います。
とにかく、
こういった墨書きや納入品がありますと、
修復する我々はとても嬉しいわけなんですが、
それ以上に、施主様や関係者さんが喜ばれます。
そして、一層仏さんに対しての愛着、関心を持たれるわけです。
ですから、
仏像を新たに制作する場合や修復する場合には、
納入することができますよ、とお話しさせていただくようになりました。
今回修復の仏さんは、身丈1尺1寸に阿弥陀さんでした。
造りから見て、内刳りされているだろう・・と推測での話でしたが
想像以上に丁寧な内刳りがされていました。
願文、施主名、年月日を和紙にきにゅうしてもらい、
丸めて油紙で包み、
さらに金襴で巻いて納入。
きれいに納入できました。
下地、漆の工程が控えていますが、
木地修理後のこの段階でないと、この後は納入できません。
あと、今秋に完成したご新誂の観音像。
こちらにも像内に納入させていただきました。
ご寺院のお木仏の場合、こちらが提案するまでもなく、
先方からその申し出をいただくことも多いです。
こちらとしては、
こういったオプションをスムーズに、そしてご要望に合うように
ご提案させていただく必要があります。
像内納入品推奨員会 会長 鶴島義允(自称)