日々雑録

ブツネタ401 「2躰のご本尊 ふたたび」

2016/07/15(金) ブツネタ



ブツネタ393「2躰のご本尊」の投稿から3ヶ月。

続編を更新します。



前回がどういったお話だったかと申しますと・・


大事に祀られてきたご本尊が、寸法上、新しい仏壇に納まらないから、

新しいご本尊を迎えられたと思われる案件。



さぞ大きなご本尊と思いきや・・ 身丈(立像)6寸。

新しくされたご本尊も 身丈(立像)6寸。。。








確かに
古いご本尊を仏壇内に納めると、こんな感じではありますが



台座を改造するなり、新しくするなりすれば解決する話です。



ですが、新しいご本尊をお迎えになられた・・・。



と~っても〝いかんせん”な実例。


お仏壇を納められた業者が、おそらく専門性のないところだったと推測しますが
こういったのは非常に残念です。


旧ご本尊に思い入れの強い先代さんは、
仏壇近くに別のケースにこちらのご本尊さんを保管されていました。


で、今回、仏壇を移動を担当させて頂く際にヒアリングさせて頂き、

本来のご本尊であるべき阿弥陀さまを
ご本尊として迎え入れましょうというご提案をさせて頂き、


予算的に台座自体を新しくするのは難しいので、
台座を改造し、仏壇内に納めましょうとお話が進みました。




まずは、台座を傷めないように慎重に解体。





段数で言えば、3段ほどを省きます。
再利用するのはこの部分。




重ねるとこんな感じに。 これで大分高さは抑えられますが、




ちょっと不自然なので、1段だけ補作します。




あと、光背は先が欠損。





こちらは欠損部を補作し、古色にて色合わせ。




あと、上げ手の指にも欠損がありましたので






補作し、古色の色合わせをしました。






そして台座のほうですが、このように改造修理が完了しました。


総丈は、既存のご本尊よりも低くすることができました。



六角型の台座としては異形にはなりますが、

1段補作し、古色をしてしまえば、違和感はありません。






仏壇内に安置しますと、このようにきれいに納まりました。




お仏壇も大事ですが、まずはご本尊です。(声を大にして)


長年受け継いでこられたご本尊ですから。。

まして、新しいご本尊を迎えられても、大事に保存されていた阿弥陀さまですから。。



記事一覧|2016年7月

ページトップへ