日々雑録

ブツネタ392「衝撃の像内納入品」

2016/04/09(土) ブツネタ





仏像の修理をさせて頂きますと楽しみなのが、
記録書き(年代の墨書き)や像内の納入品。




墨書きは比較的残されていることがありますが、
納入品はなかなかありません。




・・・で、この度、


地蔵菩薩像修復をご拝命頂きまして、
現在、下地を除去しながら解体。 工程を進めております。







ご修復内容は、修復後にご紹介いたしますが、
解体中に衝撃的な発見がありました。


左手首の接合部を外すと・・







また底板を外すと・・





きっちりと内刳りされた像内には、
明らかに何か納入されています・・。




何だと思います・・?






解体しますと・・・


衝撃です‼



お顔がこっちを向いたおられたので、
開けたときはホントびっくりでした。


同じような大きさ。
火事の被害により再興したお地蔵さんの胎内に
焼失したお地蔵さんのパーツを納入。


また像内には墨書きも残されており、
天明元年(1781年)に製作されたことがわかりました。


250年の時を経て、再興された方々の強い思いが伝わり、
モチベーションがさらに大きく、また使命感もより強くなりました、。


すぐさま、お寺様にご報告。
同様に像内に納めることになりました。


今まで数多くの仏さんの修理をさせて頂きましたが、
このような事例は初めて。 非常に良い経験となっております。


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