日々雑録

ブツネタ343 「小型の木瓜厨子とエリート仏具たち」

2013/10/20(日) ブツネタ



久々の更新です。

2013年も残すところあと2ヶ月余り。

よしっ、今後2ヶ月は頻繁に更新できるようにしなければ!



と、いうことで、今回は小さな小さなお厨子の話。


戸丈8寸ほどの小さな木瓜厨子の木地が弊社にございまして、

ちょうど該当するお話が舞い込んでまいりました。



木地堅めをして保管していた木瓜厨子に、

簡単な箱台を作り、引き出し式にして、

厨子と箱台は、アリ式で固定できるようにしました。






厨子ですが、

形状こそは普通ですが、仕様にこだわってみました。



まずは、扉。



こちらは扉内部。

黒漆塗りの蝋色仕上げです。




で、こちらは・・・




自称THE・ラザラ こと、変わり塗りの仕上げ。


艶を消し、表面がザラザラしてますが、

砥ぎ出して仕上げているので、凸部分は均一。


漆塗りとなると艶のあるものが多い中、

こういった風合いの違う仕上げは、結構上品に演出してくれます。




今回、厨子と箱台の外側全てをこの変わり塗りとし、

一方、厨子内部は、全て蝋色仕上げとし、戸裏には蒔絵を施しました。









宝尽くしですね。







・・・で、

この厨子に何を祀るかと言いますと、





この小さいながらも完成度の高い三つ折り本尊を、





正絹ドンスに、中縁を本金の麻桐、

さらには筋廻しを金にして、軸表装に修理をしたこのお軸をお祀りします。




このお軸もレベルが高いのですが、

もっとすごいのがこちら。

三具足とクゲ。 エリートの面々です。















いや~ 素晴らしい!

宗派はお西ですが、あまりに素晴らしいのでこの三具足を使われます。

一部修理して、セラミック加工を施しました。




そして、厨子の完成を見ていただきましょうか。




艶のない変わり塗りと、金の消メッキって相性良いんです☆












掛軸を吊るための金具も作りました。



こちらは目立たぬよう銀イブシとし、

修理したお軸を掛けて、






さらに、あのエリートの面々に





仏器、仏器台、土香炉が加わり、

まさに オールスター夢の競演です。



小さいけど、なかなかの存在感です☆







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