日々雑録
ブツネタ472「総蝋色で極細の脇机」
2021/11/20(土)
ブツネタ
大壇の修理をご依頼頂く中で、
既存分とは寸法と形状の違う脇机新誂のご依頼を頂きました。
その図面がこちら。
密教系の寺院でよく見られる、線の細い造り。
個人的に好きな造りでもあります。
上下の框(天板と地板)に柱が6本。
その内内に格狭間が6枚入るわけですが、
その四方(上下左右)にミゾを作り、格狭間を固定します。
柱はともかく、上下の框にミゾを設けると、
余計な下地や塗りの始末(除去)は結構手間が掛かります。
繊細な造りは、余計なものを取り去ったようで空間がとっても素敵です。
そして、とっても軽量。
そんな造りだからこそ、塗りは極上で。
弊社の蝋色は最上。
この写りこみを見れば一目瞭然です。
内部も、そして天板のあげうらまで。
本当の総蝋色です。
シンプルで余計なものを削ぎ落とした形状だからこそ
相応の仕上げが必要になると実感しました。
今度は、密壇作りたいですね。