日々雑録
☆彫りあがりました★70 「立像6寸の観音・勢至菩薩像」
2019/04/07(日)
彫りあがりました
彫り上がりました。
観音・勢至の両菩薩像です。
身丈は立像の6寸。
尾州桧材で彫り出し、玉眼。 漆箔で仕上げます。
こちらは、彫刻前の木取りの段階。
![](as_maker/co_news/up_img/20190407111820.jpg)
手を前に出し蓮華を持つのが観音菩薩。
合掌するのが勢至菩薩。
この段階でもわかりますね。
こちらは、勢至菩薩像が粗彫りまで進んだ段階です。
観音菩薩はまだ木取りのままです。
![](as_maker/co_news/up_img/20190407112134.jpg)
次にこちらは、台座と光背になります。
![](as_maker/co_news/up_img/20190407113348.jpg)
仏像と同様に、尾州桧材です。
木地仕上げだったかと、座彫り師が勘違いするくらい美しい材を用意。
木地仕上げというのは、木地をみせる(下地を施さない)仕上げです。
ですので、それに見合う材料を使用します。
今回は、概ねを漆箔仕上げとなるので、表面上は木地が見えるところはありません。
弊社では、仏像においては漆箔仕上げでも尾州桧を使用しますが、
台座では松と桧を併用しております。
ただ今回は、木地師の好意で桧にて製作。
では、彫り上がりです。
まずは、観音勢至さんから。
![](as_maker/co_news/up_img/20190407114803.jpg)
ご本尊の御両脇に安置する両菩薩さんですが、
ご本尊の阿弥陀さんよりも実は手間が掛かります。
こちらを見て頂けたらよくわかります。
![](as_maker/co_news/up_img/20190407112742.jpg)
まず、肘裏と肘から垂れる天衣が付きます。
あと、前頭部に、観音像には化仏、勢至像には水瓶が付きます。
そして、観音像の持物の蓮華が必要となります。
さらに、漆箔仕上げということで、
両肩を分離できるように製作しています。
後の工程の【下地】【漆塗り】【金箔押し】【金粉蒔き】の工程において、
隅々まできれいな仕上がりになるよう、
このように各パーツが分離するようになっています。
![](as_maker/co_news/up_img/20190407122544.jpg)
![](as_maker/co_news/up_img/20190407122559.jpg)
![](as_maker/co_news/up_img/20190407122611.jpg)
どのように仕上がっていくのか、また改めてご紹介していきます。
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