日々雑録
ブツネタ97 「木仏お裏点検 ~お西の場合~」
2009/02/08(日)
ブツネタ
浄土真宗では、お内仏のご本尊として迎えられる「阿弥陀如来」のお木仏を
ご本山において、“お裏点検”を受けることが出来ます。
たくさんの検査項目がありますので、
海外製品や量販目的で流通しているお木仏は、その対象とはなりません。
さて今回は、真宗本願寺派(西本願寺)のお木仏お裏点検について・・・
お西の場合、
「お木仏」と「台座」と「光背」のすべてが点検の対象となります。
お木仏は、お東と同様に
桧や松などの材に漆塗り・箔押し等を施した漆箔仏。
白檀や桧、榧などの材に、金泥描きや截金を施したお木仏に限られます。
台座は、
八角九重のご本山型
古様式の八角座(古代型)に限られます。
上から、
蓮華 (れんげ)
敷茄子 (しきなす)
華盤 (けばん、けまん)
角茄子 (かくなす)
反花 (かえりはな)
框 (かまち)
小足 (こあし)
を含む八角の台座ということになります。
こちらが、ご本山型。
こちらが古代型。
仏師さんやお店によって、多少の形状の違いはございます。
次に光背ですが、
頭光(ずこう)と身光(しんこう)からなり、
頭光(仏頭部の背後につく光背)は、
八葉を中心にした輪光に放射光のように光芒を配します。
身光(仏身部の背後につく光背)は、
全体として楕円につくり、
火焔や雲型、宝相華唐草の彫刻を施します。
点検の手続きが完了すれば、西本願寺・宗務所にて点検が行われます。
点検に通れば、お木仏の足駄(足ほぞ)と、
光背のほぞに、に御門主印が押印され、
証書の『木仏点検之証』が授与されます。
点検料(冥加金)は30,000円です。