日々雑録

ブツネタ491「清浄な白い蓮華の位牌」

2024/01/10(水) ブツネタ

 

2024年初めの投稿になります。

先だって納入したお位牌をご紹介しましょう。

 

 今回製作させて頂いたのが、

創業当初から製作し続けている 谷口謹製の「一重渕」位牌。

ブログ最多登場です。

 

 

こちらは木地・彫り上がりの画像。

木地の補強のために、生漆を染み込ませているので、札の天地が茶色くなっておりますが

ご依頼があれば、直ぐに塗りの工程にまわせるようにスタンバイしています。

 

今回、少し課題がありまして、

既存位牌と高さを合わせるのに、パーツを一部交換し高さを調整。

違和感が出ないように反花(かえりはな)の丈を5mmほど高くしました。

臨機応変に対応できるところが製作元の良いところです。

 

 

最多登場の弊社の押しの一重渕ですが、

 

押しのポイントをいくつかご紹介しておきます。

 

その名の通り、札が浮面(うきめん)になっているところ。

通常の面取りではなく、中央部分を削って落とし(地透き)、突出した面になっています。

次工程の漆塗りでも、この浮面をシャープに仕上げることが必須になり、

浮面に金粉を蒔いて仕上げると、ワンランク上の仕上がりになります。

 

あと、もうひとつ挙げるなら、足の部分。

綺麗な丸みに、蝋色で仕上げた漆の塗面が上品な色艶に魅せてくれます。

ただ外側だけでなく、より仕事がし難い内側の処理もポイントで、

足の内側の仕上がりも如何にきれいに仕上っているかもポイントでもあります。

 

今回は、目が行きがちになる彫刻や漆塗り以外の要所をお伝えしました。

 

 

・・で、今回の一重渕ですが、

溜(ため)漆の蝋色仕上げ。蓮華は白蓮華の岩彩色の上に截金仕上げとしました。

 

 

泥の中で育ち、泥に汚されることなく、清浄な美しい花を咲かせる白蓮華と

独特な溜漆塗りの組み合わせは、個人的に一番好きでもあります。

 

 

 

写真ではなかなかその良さを伝えづらいのですが、

 

 

水晶末(岩絵具)の独特の風合い、

蓮弁の先を淡いピンクで暈かし、その上から截金で金筋を入れています。

白蓮華の清浄さがうまく表現できていると思っています。

 

 

 

 

 

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