日々雑録

ブツネタ471「立像のお釈迦様の製作」

2021/10/31(日) ブツネタ

 

 

お世話になっている石材店さんからご紹介頂いたのが今年の5月。

 

リフォームされた和室の床の間に、仏像をお祀りしたいというご意向でした。

 

 

ご訪問し拝見すると、

アーチ状の壁、間接照明、漆喰壁、竹の天井など、とっても素敵な床の間でした。

 

こちらにお木仏をどのようにお祀りするか・・

 

 

仏壇や仏間内の場合は、

宮殿や厨子があったり、それらがなくても雛壇があったりと、

これまでに様々なご提案をさせて頂きましたが、

床の間になると少しイレギュラーになります。

 

 

一間ほどある広い床の間は、とっても上品で、センスも良く。。

その空間にお木仏を祀るのには

材と形状と大きさを熟考する必要がありました。

 

 

材は尾州桧の木地仕上げ。

台座は段数は少なく、いわゆる大仏座。

その大仏座も同様に木地仕上げで、その下に溜漆の台を置く。

 

大きさは予算も含め、1尺から1尺2寸くらいかと思い図面化すれば、

やはり1尺では仏間に対して弱すぎると判断し、1尺2寸で進めることになりました。

 

 

製作するのは、釈迦如来立像。お身丈1尺2寸。

尾州桧の良材。 一木造り。

 

徐々にお姿が現れてきました。

 

 

かたや、こちらは台座。

蓮華、反花、框の3段は、お釈迦さんと同様に尾州桧材。

その下の台は漆を塗って仕上げます。

 

 

 

そしてこちらが彫刻完成後。

 

 

そしてこちらが開眼彩色後。

 

今回、螺髪には色は入れませんでした。

もちろん、施主様のご意向もありますが、今回の床の間とのバランスも考えてです。

眉毛、瞳、髭、唇の彩色の内容は、彩色師に細かく指示しますが、

白木の木地仕上げへの彩色は、非常に気を張る作業になります。

 

 

そして最後に、床の間に納まった写真。

 

当初は輪光を付けるかも検討していましたが、

漆喰の壁とスポットの灯りと間接照明が、後光のようにも見えるので、

彫刻による光背はなくてよかったように思います。

 

紅溜漆の台は、末広がりの円柱型にしたことで安定感も増しました。

 

床の間にバランスよくお釈迦さんを納入できました。

 

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