日々雑録
モノづくりの現場から6「塗師の工房から」
2016/01/30(土)
モノづくりの現場から
塗師の工房から・・。
現在、修理のお木仏の下地工程中です。
膠を使用する下地は、昔ながらの工法で、
後世に修復が可能な下地となります。
近年では、こういった天然材料による下地を使用しないところも増えました・・。
地の粉、砥の粉、胡粉等、細かさの違う粉を膠と水で溶いて下地を作ります。
厚ぼったくならないように、下地を塗っては研ぐ作業を繰り返します。
下がボコボコでは、漆を塗ると余計にそのボコボコが目立ちますので、
この下地の工程は非常に大切な作業となります。
写真の茶色い層は先に塗った下地です。その上から鼠色の下地を塗って、
研ぐことで下の層が露わになっています。
様々な形の砥石を使い分けて、“彫刻を生かせるように” 下地を整形。
この後の工程である漆をよりきれいに塗るために、ただただ念入りに。
・・・地味な工程です。
絵づらも地味です。 僕とは真逆です。
でも、とっても大事な工程なんです・・。