日々雑録

レッツ!エキシ!⑩ 「西七条のえんま堂」



コロナ禍で展示会に行くのも、ネットで事前予約。

当日券でも行けるのでしょうが、龍谷ミュージアムへ初めて足を運びました。


「西七条のえんま堂 ‐十王と地獄の美術‐」

 

閻魔像の製作と修復をご拝命頂いているところで、

なかなか閻魔像を含む十王像を拝見できることはないので行くことに。

 


京都では千本ゑんま堂の引接寺、大山崎の宝積寺、奈良市の百毫寺など

有名な閻魔像は拝見してきました。



今回の展示では、西七条の正法寺七条別院、通称西七条えんま堂の閻魔像が展示されています。

弊社から車で10分ほど。

存じ上げませんでした。

今まで拝見してきた閻魔像とは違ったお像でした。

鎌倉期の作ですが彫眼で、瞳が大きく描かれていて怖さこそ感じませんでしたが、

表情の表現、特に口元が秀逸で見甲斐がありました。

当時のものか後補かは定かでないようですが、彩色も残っており、
展示室で見れて非常に有難かったです。

また十王像が同時期に製作されたものでなく、
作風の違いが顕著に違うのも非常に面白かったです。



そして、一番の目的は、実はこちら。



檀荼幢(だんだどう)

憤怒相と柔和相のお顔が蓮華上並ぶという奇妙さ。

人頭杖(じんずじょう)とも言います。

また、この柱に天秤が付くものを、業秤(ごうのはかり)とも呼ばれます。

 

 

この壇荼幢の近くに浄玻璃鏡があります。

浄玻璃鏡とは、閻魔王が亡者を裁くときに使用する鏡のことで、

その鏡に、その亡者の生前の行い、罪が映し出されるという。

 

かたや、檀荼幢は、

憤怒相が亡者の生前のすべての悪業を、

柔和相ががすべての善行を閻魔王に報告するといわれています。

 

閻魔王に向かって、この憤怒相と柔和相が報告するところを想像してしまいます。

声が低い憤怒相

声が高い柔和相

その声が逆になって、という安易なボケも浮かんでしまします。




こちらはお預かりしている業秤。

お顔が付いていた形跡はなく、秤だけのようです。

 

十王像や閻魔王像などのお仕事自体が稀なことですので、

色々と理解した上で修復を進めていきたいと思います。

 

今回の展示会は非常に参考になりました。

 

龍谷ミュージアム

「西七条のえんま堂」

2020年11月3日迄です。

 

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