日々雑録
ブツネタ503「白檀塗り三部経箱の製作」
経箱製作のご依頼を頂きました。
浄土三部経(仏説無量寿経・仏説観無量寿経・仏説阿弥陀経)
を納められる三部経箱。
浄土真宗本願寺派で使われます。
今回は、施主様のご意向で
少々珍しい三部経箱(覆い)の製作となりました。
木地はこちら。

四方甲盛りですが、緩やかなアーチでというご指定でした。
控えめな感じが上品ですね。
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塗りは白檀塗りに。
⑴塗師
堅地(漆下地)にて箔下漆を塗り、
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⑵蝋色師
塗面を摺り上げを行い、より平滑に仕上げます。
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⑶箔押師
金箔を押して、その上から漆で養生をします。
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⑷塗師
金箔の上から透き漆を塗ります。
白檀塗りの場合の通常は朱合漆という透き漆を塗りますが、
朱合漆の白檀塗りはこちら⇒ ブツネタ499「白檀塗りの蟹香合」
今回は、深い色となる梨地漆(3回塗り)で塗り上げました。
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⑸蝋色
梨地漆が乾燥後、塗面を研ぎ、生漆を摺り込み、
鏡面に仕上げます。
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白檀塗りも手を抜かずに仕上げると職人を行ったり来たり。
時間は多少かかりますが、仕上がりは満足いくものになります。
次は最後の工程、蒔絵になります。
紋の大きさや、位置を確認し、平磨きにて。
紋は天場側面で計8個入れます。
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蒔絵は金価格の高騰で、非常に敷居が高くなりました。
金粉を蒔きっぱなしのものが「平消し」と呼ばれ、最も廉価な認識でしたが、
「平消し」でも8個入れるとなると、なかなかな額になります。
そんな中ではありますが、「平磨き」をお選び頂きました。
「平磨き」は、金粉を蒔いた上から漆を塗り、磨きの工程を入れます。
漆が入ることで強度が上がり、金の色も濃くなり、重厚さが増します。
完成がこちらです。
完成時は色が濃い状態で、徐々に色が淡くなり、
どう変化していくかは楽しんで頂きたいところです。
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梨地漆の白檀塗りの経箱。
製作機会の少ないお仕事のご依頼、非常に有難く勉強になりました。
仏縁に感謝。