日々雑録
仏像修理の話94『山の阿弥陀像の現状維持修理』
2024/07/10(水)
仏像修理の話
かなり歴史を感じる阿弥陀さん。
こちらは修理後の画像です。
.jpg)
山の上にある寺院の、さらに上にあるお堂に祀られています。


雨なんか降ろうものなら、登るには危険な立地。
そう簡単には参れない場所に、こちらの阿弥陀さんはいらっしゃいます。
多くの方に手を合わされる仏さまではなく、
長い間、限られた方だけに守られてきた仏さまです。
で、こちらが修理前のお姿。

.jpg)
両足先がなく、台座もないので自立しないものの、
1.jpg)
指の欠損や
.jpg)
袖に割損があったりはしますが、
.jpg)
.jpg)
著しい虫食いや、ネズミによる被害等はありません。
本躰は一木で、両手と両足先は別彫りですが、
残った両手は、後補ではなく、オリジナルと判断。
今回は、現状を維持する修理を基本とし、両手両足の補作し、
台座と光背を新たに製作させて頂きました。

.jpg)
欠損した指と足先は、尾州桧材で補作し、
.jpg)
.jpg)
台座と光背は、
阿弥陀さんの作風と違和感が出ないように素朴な形状の
大仏座と輪光を、紅松材で製作。
.jpg)
阿弥陀さんの補作箇所と、台座光背を古色で色を合わせて
修理は完了です。
1.jpg)

1.jpg)
2.jpg)

1.jpg)
.jpg)
山のお堂に、昔から祀られていたお姿のように
違和感なく、お戻り頂けました。
記事一覧|仏像修理の話
- 25/09/15仏像修理の話96『小さな准胝観音像の修理』
- 25/02/25仏像修理の話95『大黒天修理と升大黒』
- 24/07/10仏像修理の話94『山の阿弥陀像の現状維持修理』
- 24/05/10仏像修理の話93『小さな大黒天像の修理』
- 22/10/05仏像修理の話92『大きく変貌した台座の修復』
- 22/08/28仏像修理の話91『驚きの歴史★天神像の修復』
- 22/05/26仏像修理の話90『箔彩色の衣を着た地蔵菩薩像の修復』
- 22/03/19仏像修理の話89『小さな青面金剛像の現状維持修理』
- 21/05/21仏像修理の話88『虫食い被害の仏像修理』
- 20/08/11仏像修理の話87『長谷寺式のちっちゃな十一面観音像』