日々雑録

ブツネタ500「創作性豊かな法名台の製作」

2025/07/10(木) ブツネタ

 

今回のお仕事は、

 

「法名」を書いた紙を掲示する用途で使われる

掲示板のような創作仏具の製作のお話です。

名称としては「法名台」とさせて頂きます。

 

本願寺派のご寺院様よりご依頼頂きました。

 そもそも現在使われている「法名台」がありまして、

同様のものを自坊でも使いたいというご意向でご相談を頂きました。

 

 

見本となった「法名台」はこのような感じでした。

これを基に製作することになりましたが、

作り手としましてはブラッシュアップしたいというのが本音。

 

 

磬台のような形状は同じですが、

蕨手を大胆に広げ、ところどころに遊び心を入れようと検討し、

 

また、お寺から寺紋と「雲の図案」を入れたいというご意向を取り入れ、

何案かご提案させて頂き、最終的に落ち着いたのがこちら。

 



そして、木地完成がこちらになります。

 

 

 

 

蕨手を大胆に広げ、

上部の地板には、地紋を入れる甲盛の紋座を取付けれるようにし、

円相の紋座が月と見立てて、雲の透かしを入れました。

そして、下部には透かしの連子に。

 

創作性のある仏具は企画するのが楽しい時間になります。

 

さて、そもそもこの仏具は、紙をはさんで法名を掲示する目的がありまして、

どうやって紙を固定するかが最重要課題になります。

 

ここからは、デザインだけでなく、使い勝手を考える必要があります。

 

基のサンプルとなった法名台には、貫き(横桟)が上下に2本並び、

その1本がマグネットとなっていました。

貫きが2本並ぶというのに少々違和感があるということで、

視覚的にも違和感なく、また使い易くということで、

 

 

このような仕様にしました。

 

 マグネットを埋め込み、紙を挟んで固定する訳ですが、

磁力の強度が非常に難しくて、結構難航しました。

強度が強すぎると外すときが大変で、また弱すぎるといわずもがなです。

 

結局、これだけのマグネットを仕入れることに。。

 

 

 

丁度良いマグネットを選び、木地に嵌入。

 

 

2点の磁石で定位置がしっかりと出せます。

 

ここまで決まれば、あとは、

 

黒漆、面朱にて塗り上げて、

円相には蒔絵(平磨き)にて寺紋を描き、

雲透かしの板は、変わり塗りで質感を変え、

 

最小限の錺金具を誂えて、

 

 

 

こちらが完成になります。

 

 

 

 

 

 

動画でも説明を加えましたので是非ご覧ください。

 

 

非常に面白いお仕事でした。仏縁に感謝です。

 

 

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