日々雑録
ブツネタ493「楓の寺号表札の製作」
2024/06/10(月)
ブツネタ
寺号表札のご依頼を頂きました。
時折、表札のご依頼を頂きます。
今回は、表札としては大きめでしょうか。
表札の色が焼けてしまったのもあるかと思いますが、字が小さくてわかりにくい、ということで
これくらいの大きさで新しい表札を製作することになりました。
800×250㎜
なかなか大きな表札になります。
尾州桧となると、1枚板で厳しかったのですが、
楓(かえで)で きれいな1枚板が用意できたので、
楓で製作をさせて頂くことになりました。
白くて絹のような光沢のある美しい木であり、耐久性もある。
表札にはうってつけの材になります。
台風の被害の多い地域なので、
蟻桟3つでしっかり固定、
万が一の時には取り外しが出来るような構造です。
板のサイズに合わせて、ご用意頂いた文字を配置して、
手彫りの文字彫刻。
桧に比べて、楓は硬い木になります。
文字彫刻後の処理ですが、
表面処理をした後、文字の部分に黒漆を塗ります。
木地の素地色を活かしながら、
文字部分だけに漆を塗るのは、結構難しいお仕事になります。
完成して取り付けた写真がこちら。
楓の木地の光沢と、
黒漆の艶感が良い感じです。
ご縁に感謝。
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