日々雑録
ブツネタ495「文殊・普賢菩薩の図像で釈迦三尊」
2024/09/06(金)
ブツネタ
3年位前にお洒落な床の間に納めさせて頂いた釈迦如来立像。
意外と早く再会をさせて頂きました。
今回のお仕事は、
こちらのお釈迦様の両脇に、文殊・普賢菩薩を新たに祀るというもの。
御木仏となると本尊以上に予算がかかりますので、
仏画でのご提案をさせて頂きました。
釈迦三尊の図像は、
過去に何度かお仕事をさせて頂いたこともあり、
次回の候補はワインのように寝かせておりました。
今回ご提案させて頂いたのは、
東福寺にある重文の釈迦三尊図。
普賢さんが、看経(かんきん)といって経をみているのが特徴的な図像。
こちらの図像を基に、
絹本、額装にて製作をさせて頂きました。
下絵を描いて、
確認、変更を加えた後に、絹本紙に下絵を写し、
ドウサ引きの上、
床の間の壁と色を合わせ、淡いベージュの地色を塗り
丁寧に、丁寧に、彩色を仕上げていきます。
釈迦三尊として祀りますので、
お釈迦さんとのバランスと、床の間との調和が重要。
これ以上、額が大きくなるとお釈迦様が負けてしまう。
また、これより小さくなると、仏画も貧相になる。
それらを踏まえて寸法を決めました。
また、
今回は、予算面を考慮し、本紙は裏打ちのみとし、
黒塗りの額を誂えました。
額立ては画材屋で仕入れた廉価品を置いてみましたが、
紫檀系の色で映えず、黒漆塗りで仕様変更。
床の間の天板も、黒の目はじき。
お釈迦さんのかさ上げの台も漆塗りでしたので、
額立てとはいえ、調和が大切です。 重厚感も出ました。
仏縁に感謝。
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