日々雑録

ブツネタ501「難易度の高い扁額の製作」

2025/08/10(日) ブツネタ

 

扁額の製作をご依頼頂きました。

 

扁額と言っても多岐にわたりますが、今回は神額になります。

限られた予算の中で、拭き漆や錺金具は無い仕様ですが、

 

見た目にはわからないのですが、非常に難度の高い仕様となりました。

 

 

材は桧材。素地仕上げになります。

木曽桧(尾州桧)とは呼べない木曽産地桧材を使用。

木曽桧は樹齢200年から300年以上のものを言いますが、

それに満たないものは、木曽産であっても木曽桧とは呼べません。

 

とはいうものの、おかしな木を使用するのではなく、

地板には、木曽産の桧を使用し、

 

木曽産桧でお見積りしたのですが、

枠に限り、木曽桧(尾州桧)で製作をさせて頂きました

 

 

目の細かさを見れば、見分けが出来ます。

 

 

地板には蟻桟を2本渡しました。

 

木地が仕上げれば、次は文字彫刻の工程へ。

 

新たに文字を彫刻する場合、文字原稿の問題が生じます。

ご住職や宮司さん側でご用意頂けない場合、

当方でご用意ということになるのですが、なかなか責任重大です。。

 

何パターンかご用意させて頂き、こちらで決定。

 

 

 

いわゆる蒲鉾彫りで文字彫刻。

 

レーザーだったり、ブラストだったり、

でもやはり手彫りの味は一番格好が良いです。

 

 

さて最初に、非常に難度の高い とお話しましたが、

ここまでは、通常の扁額製作と変わりありません。

 

ここからが、難易度が高い工程になります。

 

神額自体は、檜の木地(素地)仕上げですが、

彫刻文字には、漆箔仕上げとします。

 

文字の部分だけに漆を塗り、金箔を押す。

 

これこそが非常に難しい仕事になります。

そもそも木地を汚さないということも勿論なんですが、

彫刻部の導管から漆がにじむ可能性があり、

それを回避することが非常に難しいんです。

 

表面を拭き漆で仕上げる場合は、漆の膜が出来て回避が出来ますが、

素地になるとそうはいきません。

 

こうやって見ると、そんな難しい仕事とはわからないかと思います。

 

 

 ちなみに面の漆塗りは、取り外しが出来るようにしましたので 難なく漆は塗れました。

 

 

 

金箔押しも同様に難易度の高い仕事になりますが、この通り。

 

 

 桧の素地と漆箔が、シンプルながら上品な仕上がりになりました。

 

 補足ですが、

彫金文字の銘板付き。

彫金の銘板は直書きよりも値打ちがあります。

 

 

真鍮の額受け金具は、黒漆で焼き付けました。

 

 

 社殿がまだなので取り付けは未だですが、

設置されるのが楽しみです。

 

 

 

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