京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

ブツネタ425「油粘土で雛形から」

2018年05月13日(日)

これ、何かわかりますか?




足を投げ出して座っているように見えますか。






アジア雑貨屋でよく見かけるカエルのようにも見えますが、





実は、現在制作中の観音像の雛形で、

画像は、その雛形を作るにあたっての芯(内部)となる部分。

ここに油粘土で造形していきます。






こちらは使用する油粘土。






仏像製作において、
図面を描くことは多いのですが、




(オリジナルなので画像は粗く処理しております)




粘土の雛形を作ることは、そう頻繁にはありません。


粘土というと、小学校の工作のように思われるかもしれませんが、

それなりに準備が必要です。




雛形の心木を作り、そこに粘土が付きやすいように荒縄を巻きつけ、





粘土をつけて、造形していき、細部を表現していきます。


粘土とはいえ、カタチにするには、それなりの時間を要します。



概ね、施主様と打ち合わせができる状態にまでなりました。



雛形の製作は、

作り手がイメージをカタチにするための手段でもありますが、


施主様の想いに近づけるために行う確認作業の1つでもあります。



言わば、仏像を2躰製作しているようにも見えますが、

粘土で雛形は、あくまで木像製作のためのツールであり、

保存が効かない粘土の雛形は、
木像が完成後、勿体ないですが潰してしまいます。



先にも申しましたが、粘土で雛形を作るのは稀です。

多くは図面を描いて、木彫に移ります。





こちらは、数年前に製作した如意輪観音像の雛形です。



頻繁に製作する仏像でもなく、

また、6本の腕や、片足を立てたり、首を少し傾けたり、

非常に難しい彫刻となり、この時は雛形を作ることになりました。







特殊な形状の仏像や、


作り手の創造性を要求されるときには、こういった油粘土での雛形が
必要になってくるわけです。


もちろん、粘土の製作にも時間が掛かりますので、
その分の費用が必要になりますが、

施主様にご納得して頂くためには、この上ない工程になります。