京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

ブツネタ418「羅網瓔珞の納入★」

2018年02月17日(土)


この度、羅網瓔珞(らもうようらく)を納入させて頂きました。



羅網(らもう)とは、阿弥陀経に

「又舎利弗、極楽国土、七重欄循、七重行樹皆是四宝、周巾井繞。」

とありまして、

極楽は宝石で出来た囲いが張り巡らされている。

その囲いは宝石(四宝)で出来た網で、その網を羅網(らもう)という。

と、簡単に言えばそのような意味になります。



弊社ではその数羅網瓔珞を、


堂内を美しく厳かに演出する荘厳仏具として

数多く納入させて頂いております。



まずは、過去に納めた数例をご紹介します。



最も多いケースは、

中央ではなく、ご本尊の両脇、脇壇の鴨居への取付けでしょうか。




こちらは七宝羅網4段。









こちらも脇壇の虹梁への取付けでした。

こちらも、七宝羅網で3段。





こちらも脇壇の鴨居に取付けでした。

こちらは、透かし金具羅網で3段。






もちろん、脇壇だけでなく、

中尊上を通しで吊ることもあります。


こちらは、透かし金具羅網3段。






こちらは、七宝の羅網4段。変形ですね。

中央部にかけて1段上がる感じです。



間口があれば、存在感があり、華やかに演出できます。



こちらは透かし金具羅網。

中央は1段、両サイドを2段にしています。



七宝であれ、透かし金具であれ、バランスよく吊ることが必須。




こちらは弊社の羅網瓔珞の実績で過去最大。

七宝羅網3段。中尊中央部のみ2段。

中央は前だけでなくと奥行きの鴨居にも吊り下げ、


そして両脇壇の計5面に、さらに前後両面仕上げで製作しました。








ということで、ここまでは過去の実績のおはなし。

まだまだ、他にも納入しております。

羅網に関してはかなりの実績がございます。




そして、今回はと言いますと、

外陣側の鴨居。中央と両脇に通しで羅網を吊ります。

中央3間、脇1間半×2の、合計6間(約11m弱)の長さ。




鴨居の下場にはもともと建具が入っていたのか2列のミゾがあり、

羅網を取り付けに必要なレールとヒートンは、


柱や鴨居の色調と合わせ、ブロンズメッキとしました。





このレールとヒートンは目立ってはいけません。


吊り下げるには重要な役割を担いますが、存在は出来る限り隠したい。


そんな黒子的な存在ですが、うまく同化してくれました。



そしてそして、取付けが完了。

まず両脇はこのようになりました。






拡大するとこんな感じ。




向う側にも、羅網が吊ってあります。

あちらは過去に製作させて頂きました。

このダブルの2層は視覚的にもとってもいい感じです。


今回は、繫ぎ玉を黄水晶(シトリン)にて仕上げましたので、

金メッキの艶消しと黄水晶が同系色で非常に上品。



あと、今回は違う試みで、

正面の羅網のみを七宝としました。





全てを統一して、透かし金具の羅網を吊っても良いのですが、

中央部分の最も広い3間ある鴨居には、目先を変えることにしました。

七宝羅網は2段で、しかも黄水晶の玉で繫いでいるので、

うるさい感じにはなっておりません。



取付ける場所は様々ですが、バランスよく吊れば、

非常に上品かつ華やかに演出が出来るのが、この羅網瓔珞です。

ご拝命頂きまして、誠に有難うございました。