|
「そうそう。みなさんうちでお葬式をしたいとおっしゃいますなあ(笑)。私はね、本堂をつくる時に三つの原則を考えたんですよ。
一つ目はお参りがしやすいということ。座らせられたら窮屈でしょう。
だから椅子に座ってお参りができるようにしました。内陣を、椅子に座ってちょうどいい高さにこしらえてもらっています。
二つ目は極楽浄土を再現しようということ。このお堂は冷暖房完備です。当時は檀家さんにずいぶん笑われましたよ。でも、極楽は暑からず寒からずでしょう。だからここもそうしようじゃないかということで。いまでは反対していた人も「極楽だぁ」って喜んでいます。
三つ目が極楽浄土にふさわしいように、仏様を荘厳するということ。鶴島さんにご協力いただいて、進めてきたことです。ひとつひとつの荘厳具がなぜ美しいかというと、それは阿弥陀様が導いてくださる浄土は、こんなに素晴らしい世界なのだということを、実感してもらうためです。
お寺の内陣は、この世につくり出された仏様の浄土なのです。だから単に美しいのではなく、ひとつひとつが意味を持っている。
鶴島さんにお願いすれば、私以上にそのことを思って仕事をしてくださるから、私は安心しているんです。
最近、羅網瓔珞(らもうようらく)を鶴島さんのところで美しく仕上げてくださって、内陣は一段とはなやかになりました。
みなさんにその素晴らしさに触れてもらい、浄土への思いを深めていただければ、私はこんなに嬉しいことはないです」 |