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仏像を彫るというのは、西洋の彫刻とはかなり違います。西洋の彫刻はいかに自分の個性を出すかが勝負。でも仏師は個性を出してはいけないのです。
私が尊敬する仏師に、鎌倉時代の仏師で運慶という人がいます。仏像彫刻の革命児と言われる運慶は、貴族社会から武家社会へと、大きく変わっていく時代の中で、それまでの仏像の概念を根底からくつがえす、個性的な仏像をどんどんつくりました。
しかし、その個性は決して個を主張するものではありませんでした。その時代を生きる人びとが、心の底からすがりたくなるような仏、
苦しみから救われるような仏とはどのような仏なのかを、運慶はひたすら模索し、その中からあの、精気に満ちた、躍動感あふれる仏たちが生まれたのです。私はそこに、日本の仏師の真骨頂があると思っています。
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