京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

☆彫りあがりました★72「座像の不動明王像」

2020年05月09日(土)



彫り上がりました。


今回は、不動明王像です。




身丈座像7寸。

他の諸仏とのバランスから、この身丈となりました。


仕上げは、極彩色での仕上げとなります。








まずは、彫り上がりの画像から。






アングルの問題もありますが、

須弥壇の高欄で隠れてしまうのと、将来愛染明王と対で祀ることも考え、



岩の高さを高くしています。



次に、時系列でご紹介します。

こちらはご本躰、粗彫り。

材は、尾州(木曽)桧です。






こちらは光背。



木を寄せて、ミシンで輪郭を抜いた状態。



迦楼羅焔(かるらえん)光背。 

仏典に登場する鳥の姿をした迦楼羅という守護神が由来で、



お不動さんの火焔光背には鳥の顔部分を表現するものが多くあります。


躍動感がすごくて、

この段階でもそのグレードの高さが伝わってきます。








こちらは岩と框。





こちらはまだ木取りの状態です。




さて、仏身のほうに戻りまして、



お顔は玉眼です。 石英(人工水晶)で製作しました。



阿弥陀さんや観音さんと違って、



目を見開く今回のようなお像には、
透明度の高い水晶のレンズが絶対に良いです。


このレンズをを嵌め込み、瞳を描くわけですが、




眼に力をより持たせたいので、今回は金で括りました。

中央に黒、その次に茶(朱)、その次に金です。

金を入れない場合もあります。







目じりには朱を挿して、白眼は綿で表現します。





瞳を描くのも技術が必要です。

丁寧に描いていただいたのですが、実は、この後描き直してもらいました。







僅かなことですが、黒目を少し小さくし、



小さくした分、瞳を内側に寄せました。




前回よりも、瞳が小さくなり、内側に寄った分、


白目の部分が増え、厳しい表情になりました。


瞳の描き方でお顔の雰囲気も変わります。

なかなか難しい作業ではありますが、重要なポイントです。




あと、今回は像内納入品があります。







和紙に書いていただいた願文を油紙で包み、さらに金襴で巻き、


像内に納入しました。




像内は内刳りしていますので、

十分なスペースがあります。





こちらが彫り上がりです。





完成した折に、改めていろいろとご紹介させて頂きます。

このあとは、下地の工程に移ります。

お盆を目標に進めてまいります。