京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏像修理のハ・ナ・シ24 『超レアな仏像と盆葺き蓮華座 (全3回)

2012年08月09日(木)




非常に珍しい仏さまが当社工房にやってこられました。


座像の阿弥陀如来像。

お身丈は8寸。一般在家のお仏壇に祀られるご本尊としては非常に大きく、

もちろんお仏壇も板内3尺ほどの大きなお仏壇。

 



ご本尊の第一印象は、


・仏さんと台座、光背の制作時期が違うな。

・仏さんは虫食い被害大丈夫かな。

・台座は、仏壇内に納まらないので、何段かをカットされたんかな。


そして、


・よく出来た仏さんと台座・光背やな。

・もう少し光背が見えたらいいのにな。






その後、仏壇内から仏さんと台座・光背を取り出してみると、


まず、台座の葺蓮華が珍しく・・・。




(葺蓮華の構造)

葺き蓮華の構造の多くは、お椀型の蓮肉に、

蓮弁を1枚1枚葺いていく(固定していく)のですが、



今回の台座は、通称“盆葺き(ぼんぶき)”の構造になっていました。






“盆葺き”とは、楕円の板の円周に蓮弁を固定させ、

その蓮弁の付いたお盆を数段重ねて、

最後に蓮肉の天板を乗せて、葺蓮華を表現する構造。



10枚10枚9枚(3段)の計29枚で蓮弁の数は少なくなりますが、

手間の要る構造になります。





一方、仏さんの方ですが、





過去の修理でか、衣部分が塗り膨れた感がありますが、

均整のとれた阿弥陀さん。








唇下から顎にかけて、傷みが確認できます。


あと、玉眼ではないようです。





この段階では、この阿弥陀さんが特異な造りをしているとはまだ気づかず・・


ですが、触診をしてみると、


上層の漆箔層がフワフワしている感じと、重さがないこと、

あと何ヶ所か虫食い孔が確認できたことから、








虫食い被害が著しく、

下地以下はスポンジ状態になっていると一旦は判断しました。



ですが、後頭部のこの部分。








この亀裂は、今までと少し違う感じ。

損傷部としては最もひどいのがこの部分。




それでも、虫食い被害がかなり著しいものと見解は変えませんでしたが、


その後、仏さんをお引取りし、調べると・・・。




その後、どのように修理していくかは、次回以降にお話いたします。






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修理のハナシ29 

『超レアな仏像と盆葺き蓮華座◆

『超レアな仏像と盆葺き蓮華座』